事業等のリスク

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)市場リスク

当社グループの事業は、「防災事業」「情報通信事業等」ともに、国内外の設備投資や建設市場の動向に影響を受けます。
特に国内市場では、少子高齢化に伴って建設市場の成長が減速していく可能性が高く、減速した場合には当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、持続的な成長に向け、海外における売上高比率向上と新たな付加価値製品の創出を進めております。
海外市場においては、戦略商品によって海外各国の中・大規模市場へ事業領域を拡大することで、段階的に海外事業の拡大を図っており、売上高比率を高めることを目指しております。また、マーケティング商品企画室を設置するとともに、国内外とも、従来の発想にとらわれない付加価値をお客様に提供するためのマーケティングに取り組んでおります。

(2)地政学的リスク

当社グループは、英国その他の海外各地で事業活動を営んでおります。そのため、英国のEU離脱等の地政学的リスクによる影響が顕在化した場合には当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、各海外グループ会社との連携を強め、定期的に当社の経営委員会に海外グループ会社メンバーを参加させる等、情報共有を行っております。

(3)法的規制等リスク

当社グループが提供する火災報知設備に関する生産品等は、消防法その他関係法令により、設置等が義務付けられております。今後、社会情勢等の変化により、適宜、法令の改正ないし解釈の変更等が行われる可能性があります。また、当社グループの製品は、各国の認証機関の認証を受けて販売しておりますが、国によって製品の規格が異なるため、ある国では認証を受けられても、他国では認証取得に時間を要することがあります。
これらの事象が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、関係法令の改正等があった場合に速やかに対応できるよう、動向について継続的に情報収集を行っております。

(4)品質管理リスク

生産品や設置工事等において品質不具合が生じる可能性は皆無ではなく、実際の不具合により製品の交換等を行う場合、対象製品の単価や販売実績、工事物件の規模等によっては、損害が膨らみ、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの火災報知設備に関する生産品の大部分については、日本消防検定協会による検定品及び日本消防設備安全センター等による認定品を提供しており、また、設置工事等については、消防検査の義務付けがあるものは検査に合格したものを納入しております。また、当社グループ内においては、PL委員会等の設置により徹底した品質管理を実施しております。

(5)自然災害リスク

当社グループやサプライヤーの事業所や工場が地震や水害等の自然災害を被った場合、事業活動に影響が生じ、結果的に経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、当社グループでは、自然災害の発生時においても製品の供給やサービスの提供を果たすため、各本部・会社別の事業継続計画(BCP)基本計画書を策定するとともに、当社役職員やサプライヤーを対象として机上訓練を実施しております。
また、今後の大規模台風等が発生した場合に備え、工場への防水壁や止水板の設置工事等の対応を進めております。

(6)コンプライアンスリスク

独禁法違反、外国公務員等贈賄法制違反、建設業法違反、各国個人情報保護法制違反等の重大な法令違反や長時間労働等に起因する労務災害が生じた場合には、課徴金や営業停止、損害賠償等の法的リスクが想定され、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、関連規程を制定し、申請・届出による事前チェック体制の整備や、内部監査による遵守状況の確認等を行うとともに、法令遵守のための定期的な社内教育を行っております。

(7)為替変動リスク

当社グループは海外でも製品の生産、販売事業を展開しており、また輸出入もあるため、為替レートが大きく変動した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、為替予約等によるヘッジを行い、為替変動リスクの軽減に努めております。

(8)保有株式関連リスク

当社は、取引関係を維持、強化する目的で取引先の株式を政策的に保有することがありますが、株式市況の低迷等が生じた場合には、政策保有株式について売却損、評価損が生じ、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、当社では「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおり、保有開始時の決裁基準及び売却検討基準を定めて、保有をコントロールしております。

(9)債権貸倒れリスク

当社グループは、債権の貸倒れに備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能額に対して貸倒引当金を設定しておりますが、実際の貸倒れが当該前提等を大幅に上回り、貸倒引当金が不十分となることがあります。
また、経済状況全般の悪化により、設定した前提等を変更せざるを得なくなり、貸倒引当金の積み増しを実施する可能性があります。
これらの場合、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、取引先について与信管理を徹底しております。

(10)退職給付債務リスク

当社グループの従業員退職給付費用及び退職給付債務は、割引率等数理計算上で設定されている前提条件や年金資産の長期期待運用収益率に基づいて算出されます。今後、年金資産の運用環境の悪化等から数理計算上の差異が発生する可能性及び前提条件について再検討する必要が生じる可能性もあります。
その場合、退職給付債務の増加等、費用処理される債務金額が増加することにより、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、退職給付債務の把握、年金資産の運用状況のモニタリングを定期的に行い、年金資産の運用配分の見直しを検討するなど対応しております。

(11)新型コロナウイルス感染症リスク

2020年4月以降、国内では、新型コロナウイルス感染症の感染者が増加する中、工事物件の一時中断等が生じました。
一方、海外では、ロックダウン等により多くの取引先の事業活動が制限されることとなり、その結果、当社グループ各社の事業活動が止まることは無かったものの、一部工場においては稼働率が低下し、新規受注にも影響が生じました。
同感染症に伴う経済活動への影響が長期化した場合、生産活動に支障が生じるほか、国内外ともに感染拡大防止に伴う経済活動の抑制が設備投資意欲の冷え込みに繋がり、受注活動に影響が生じ、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。
そのため、同感染症に伴う影響を最低限に抑えるよう、2020年3月より当社内で対策会議を開催し、継続的に最新状況の集約を図っております。また、役職員等の感染防止のため、引き続きテレビ会議の推進、在宅勤務・時差出勤の推奨を行い、生産活動への支障を最低限に留めるようサプライチェーンの体制強化も進めております。