PROJECT 01. 東京スカイツリータウン® PROJECT 01. 東京スカイツリータウン®

PROJECT 01. 東京スカイツリータウン®全社一丸となったプロジェクト、
“防災屋”として得た信頼。

世界一の高さを誇る電波塔、観光・商業施設、オフィスビルなどの施設からなる、
東京スカイツリータウン。2012年5月の開業以来、多くの人が訪れる人気スポットとなっている。

東京スカイツリータウン施設内の面積は約23万㎡にも及ぶ。この施設に大規模防災システムを納めたのが、私たちホーチキだ。それは、これまでに前例のない防災システムだった。

現場を担当した東京支店の 贄田 にえだ が、当時のプロジェクトを振り返った。

「その仕事、私にやらせてください」

2008年7月に着工し、約3年半の年月をかけて完成した東京スカイツリータウン。建設にあたり、防災システムを納入する会社を決めるコンペティションが開催された。競合他社と並びコンペティションに挑んだホーチキには、この仕事を絶対に獲得したいという強い想いがあった。

「社員一人ひとりに、想いのある案件でした。ホーチキとしては、東京タワーの防災システムも手がけていますし、ランドマーク的な建物に携わりたい。そして誰もが、建設される前から完成を待ちわびた建物でしたからね。当時の社長からも『頼むぞ』と激励されていました。」

結果、全社一丸となって挑んだコンペティションを、ホーチキは見事に勝ち取ったのだ。そしてプロジェクトの現場担当として白羽の矢が立ったのが、当時大阪支店に応援出張していた入社6年目の贄田だった。

「上司から一本の電話が掛かってきたんです。『東京支店でスカイツリータウンの仕事をやってみないか』と。チャレンジしたいと思いました。絶対に、他の誰にもこの仕事を渡したくなかったので、『私にやらせてください』と即答しましたね。」

約8000個もの感知器を束ねる防災システム

東京スカイツリータウンは、タワーヤード、イーストヤード、ウエストヤードという3つのエリアによって構成されており、それぞれに火災報知システムを導入している。そうすることで、エリアごとの細かな防災管理を可能にしたのだ。

そして、それをさらに一つの防災システムとして、統合管理できる仕組みを実現した。

「ここまで大規模で複雑な防災システムは、今までに前例がありませんでした。そのため、頭の中で思い描いた防災システムを、工事に関わる担当者やソフトを作る担当者に伝えるのに苦労しましたね。建物を管理する方に対しても、防災システムをいかに操作しやすくできるかを考えながら、工夫して組み立てました。」

複雑な防災システムが束ねるのは、施設全体に設置された約8000個もの感知器だ。タワー部分では、天望回廊の上、約480mの位置にまで取り付けられており、国内の建造物では地上から最も高い位置に取り付けられた感知器と言える。

2011年末。施工が大詰めを迎え、施設内に設置された、約8000個の感知器の全てを社内検査する段階に入った。ちゃんと動作するかを一つひとつ検査していく大切な作業だ。施工中に起こった東日本大震災の影響もあり、スケジュールに余裕は残っていなかった。

「この数を現場の人手だけで対応していては、竣工に間に合わない可能性がありました。悩みを上司に相談すると、東京支店管内の社員から協力業者に呼びかけてくれました。北関東支社、西関東支社、千葉支社、メンテナンスセンターなどから集まった応援の数はなんと50人以上。通常の10倍を超える人員が駆けつけてくれました。」

そうして社内検査は着々と進み、無事竣工の日を迎えることができたのだ。

防災システムの“スポークスマン”としての責任

「関係客先の担当者から『ホーチキさんは、いざとなれば社員みんなで力を合わせる凄い会社だ』と言ってもらえました。当時のプロジェクトメンバーを“スカイツリー組”なんて呼んでくれて、今でも信頼してもらっています。」

「また現場内では、業種ごとに屋号で呼び合う習慣があって。例えば、自火報設備なら火報屋、セキュリティなら防犯屋という風に呼んでいます。普段ホーチキは火報屋と呼ばれていますが、ここでは“防災屋”と呼んでもらえたんです。東京スカイツリータウンでは、関係客先からの要望もあり、ホーチキが防災設備全体の調整役を担いました。部分的に関わるだけだと、現場で防災の全体像を把握することが難しいんです。なので防災システム全体の取りまとめ役として、現場では意識して取り組みました。それが認められたのだと感じ、嬉しかったですね。」

施工中、数多くある関係客先との調整にも苦労したという贄田。現場で関係客先の担当者から、厳しい言葉をかけられることも度々あったという。竣工を迎えた後、あるゼネコンの担当者から言われた印象的な言葉があった。

「『施工中は厳しいことを言ったが、それは、贄田さんをホーチキの“スポークスマン”として扱っていたからだ』と言ってもらえたんです。ホーチキの一担当者ではなく、現場の防災責任者として、意識を持つことの大切さを改めて感じました。」

チャンスのある環境、それを活かす努力

「社内の話をすると、私の所属する施工管理部は人間関係が心地良い。言いたいことを言える環境です。言うからには、責任を持ってちゃんとやらないといけませんけどね(笑)。そういった意味では、チャンスがある会社なんです。それに応えようと努力すれば、結果的に失敗してしまったとしてもフォローしてもらえる。今回の東京スカイツリータウンプロジェクトにしても、当時はまだ入社6年目で20代だった自分に、大きなプロジェクトを任せてもらえました。大変でしたが、とても成長できたと思っています。」

東京スカイツリータウンという、大規模なプロジェクトに果敢にチャレンジした贄田。そして、彼を支えた社内外の多くの協力があって、現在の防災システムが出来上がった。人々の安全・安心のためにトータルで“防災”を提供する。それが、私たちホーチキの使命なのだ。

※所属部署・役職は取材当時のものです。

贄田 康宏

贄田 にえだ 康宏

東京支店 施工管理部
施工技術課 係長

PROFILE

2004年入社。東京支店に所属し大阪支店へ応援出張する。
入社6年目に東京支店に戻り、東京スカイツリータウンプロジェクトの現場担当となる。プライベートでは二児の父として子育てに奮闘中。